旧山吉デパート

川越市仲町6-6／昭和11年（1936）／設計：保岡勝也／ ＲＣ造３階／空き家

川越と言えば、「蔵造りの街」として有名ですが、その中には 大正時代の銀行や、赤煉瓦の教会堂、下見板張りの西洋館なども点在しており、 地域の歴史の厚みを感じさせてくれる楽しい場所です。 その中に結構目につく 廃墟化した建物があります。
元は山吉デパート（まるひろの前身）として建てられたもので、 まるひろが駅前近くに移転してからは、キャバレーになっていたようですが、 現在、背後の方の壁も撤去された状態で、利用されないまま 放置されています。

噴水などが見えるステンドグラス

現状では少々中途半端な感じですが・・・
イオニア式の円柱を並べた中々立派な建物で、裏手に回って よく見れば ステンドグラスだって ついています。 近くのあさひ銀行川越支店（国登録文化財）と同じ設計者による 建物ということです。 川越の街並みにとっても、貴重な存在と言えるでしょう。
ぜひとも このデザインを生かした活用方法を検討してほしいと思います。

お隣りの田中家住宅（洋風デザインの土蔵造）と並んで、いい味を出しています。

（1998.09 記）

【追記】きれいに改修されて、1階が歯科医院になっていました。（2008年）

[MENU]