旧大木邸

港区虎の門／明治8年／設計：不明／ 煉瓦造(？)２階／取壊し

あちこちで再開発の進む港区の一角に、忘れられたように、戦前の建物が数棟 軒を並べています。
この建物は、現在は企業の迎賓館的に利用されているようで、 中を見学できたのは、まったくの偶然。

外から見ると、洋館と和風の建物が並んで建っています。

　　

中を見ると、窓枠や長押などに細かい文様が刻まれていたり、 シャンデリアの下がるところに虎や仙人の鏝絵があったり、と 妙な雰囲気です。

建物自体はどうも明治初年に建てられたもののようで、 ステンドグラスのある部分などが大正か昭和初めころに増築されたようです。
（1998.10.記）

私が訪れたのは1995年ころです。 都内でも最古の部類で、数少ない擬洋風建築にあたると思います。

【追記】初め、この物件を「旧楠本正隆邸」としていましたが、 「旧大木喬任邸」にしておきます。確かに、明治17年参謀本部作成の地図にも 「大木邸」と表記されていました。（1998.12.31 記）

【追記】「工事を行っている」という情報があり、取壊された模様です。（2003.05記）

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