岡田信一郎設計の銅像台座

摘要 　雑＝建築雑誌（1932.5）　国=国会図書館所蔵資料　俤＝偉人の俤（1928）

名　　　称 和暦 西暦 設　置　場　所 銅像製作 雑 国 俤 備　　　　　　考 存
否
佐藤進男爵（寿像） M39 1906 順天堂病院 東京美術学校 ○ 　 ○ 佐藤は軍医総監を務めた人物
佐藤尚中・泰然像（同型の台座）と合わせて1908年11月に除幕式 		×
後藤新平男爵（寿像） M43 1910 岩手水沢公園 大熊氏廣 　 ○ 　 銅像は戦時中供出、戦後に再建（米治一の作）
台座は残る		 △
小松宮彰仁親王 M45 1912 上野公園 大熊氏廣 ○ 　 ○ 元帥陸軍大将、参謀総長を務める、1903年死去
建築工芸叢誌3号（1912）参照		 ○
石黒忠悳男爵（寿像）
 T1 1912 陸軍軍医学校 武石弘三郎 ○ 　 ○ 松本順像を含む、「博士の肖像」（1998）掲載
「懐旧九十年」（1936）も参照		 　
橋本雅邦 T3 1914 東京美術学校 白井雨山 ○ 　 ○ 美校教授、1908年死去
東京藝術大学百年史に記載あり		 ○
川端玉章 T3 1914 東京美術学校 武石弘三郎 ○ 　 ○ 美校教授、1913年死去
橋本像と同時に披露(1914年4月)		 ○
鍋島直正（閑叟）公　 T3 1914 佐賀市松原公園 武石弘三郎 ○ ○ ○ 鍋島藩10代当主、1871年（明治4年）死去
像は戦時中供出、台座は牛津町忠霊碑に転用 		△
古川松根（與一） T3 1914 佐賀市松原公園 武石弘三郎 ○ 　 ○ 鍋島公の側近で殉死した人物、鍋島像の背後に建設
銅像は造り直され、当初のものは「大川内村鍋島御用焼 市川光内」（伊万里市）に移転、両者とも戦時中供出		 ×
下山順一郎博士 T4 1915 東京帝国大学 武石弘三郎 ○ 　 ○ 帝大教授、1912年死去、建築世界（1916.1）掲載
薬学部東側に移設、台座は改造大きく原型を留めず 		△
長谷川泰 T4 1915 湯島天神 武石弘三郎 ○ 　 ○ 医師、済生学舎（日本医大）を開設、1912年死去
1944年に金属供出、台座のみ残っていたが近年撤去		 ×
藤岡市助博士（寿像） T5 1916 川崎市東京電気(株) 本山白雲 ○ 　 ○ 台座を東芝鹿沼工場に移設、元の銅像は立像だが現在は胸像
建築201号(1917)に銅像は白井南山(雨山?)作とあるのは誤り（「藤岡市助伝」参照）		 △
三浦守治博士 T5 1916 東京帝国大学 武石弘三郎 ○ 　 ○ 帝大教授、1916年死去、「博士の肖像」参照
病理学教室所蔵		 　
大澤謙二博士（寿像） T6 1917 東京帝国大学 武石弘三郎 ○ 　 　 帝大教授、1915年退官、1927年死去、「博士の肖像」参照
像のみ残り台座は後のもの、生理学教室所蔵		 ▲
相馬永胤（寿像） T8 1919 淀橋区相馬邸 ペッシ（Ottilio Pesci） ○ ○ 　 下戸塚の旧相馬邸(甘泉園)に建立
専修大学生田校舎に移設(「相馬永胤伝」)		 ○
三輪田真佐子（寿像） T8 1919 麹町区三輪田高等女学校 藤川勇三 ○ ○ ○ 三輪田女学校を開設、1927年死去　 　
石黒忠悳子爵（寿像） T9 1920 赤坂区大倉高等商業学校 武石弘三郎 ○ ○ ○ 同校の督長（校長相当）、理事を務める、1920年子爵を賜る　 ×
立花寛蔵校長（寿像） T9 1920 赤坂区大倉高等商業学校 武石弘三郎 ○ 　 ○ 1902〜27年同校の主事、校長を務める　 　
森村市左衛門男爵 T9 1920 日本橋区森村銀行 武石弘三郎 ○ ○ 　 森村財閥創立者、1919年死去
雑に関東大震災で焼失、とあり　		 ×
波木井六郎実長公 T9 1920 山梨県身延山 山崎朝雲 ○ 　 ○ 鎌倉時代の人物、1297年死去
南部六郎実長公之像とあり		 ○
フェノロサ T9 1920 東京美術学校 大村西崖 　 　 　 1908年死去、石に横顔を線刻
岡田も建設に関与したという(中央公論「弟を送つて」)		 ○
手島精一校長 T10 1921 浅草区東京高等工業学校 沼田一雄 ○ ○ ○ 1918年死去、震災後、像は大岡山に移設
現在の台座は戦後製作のもの（1973年10月除幕式）
http://homepage3.nifty.com/tejimazaidan/main.html 		▲
玉置半右衛門 T12 1923 南大東島 　 　 ○ 　 琉球の南大東島の開拓で知られる人物、1910年死去 ○
山崎甚五郎校長 S3 1928 甲府市山梨高等工業学校 小倉右一郎　 ○ 　 　 1927年死去、山梨高等工業（現山梨大学工学部）初代校長
校舎玄関前に設置された、現状見当たらない　		 ×
* 2005年9月、古川像、玉置碑について修正。2007年11月、山崎像について補足。2008年5月、波木井像について修正。 2009年12月、相馬像について補足・修正。2010年6月、相馬永胤は子爵でないため訂正（建築雑誌編集者が相馬順胤子爵と混同したと思われる）、 佐藤進像について修正。2011年12月、古川像、藤岡像について修正。

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